原子

「弱い力」は放射能と関係がある。

物質には「放射性物質」と呼ばれるものがあることは広く知られています。
原子核は一部を除いて、中性子と陽子で構成されています。水素の原子核には中性子はありません。
そのことから、電子を失った「水素イオン」と陽子は同じものです。

「弱い相互作用」という力は、何かと何かの間で反発したり引き合う力とは違って、
中性子が中性子でいられるための相互作用です。この力は非常に弱い力ですが、重力より強い力です。
ただし、重量がおよぶ範囲(距離)は無限ですが、「弱い相互作用」がおよぶ距離は、素粒子レベルの短い範囲です。
この相互作用は「ベータ崩壊」を説明する力です。

放射性物質の原子核も、複数の陽子があって、陽子は陽電気があるため、「電磁相互作用」により反発し合っています。
原子核同士は後で説明する「強い相互作用」で結びついています。中性子には「電気」がないため「電磁相互作用」が働いていません。
このため中性子と陽子のバランスによっては、不安定な原子核が構成されている場合があります。
このような物質が冒頭で示した「放射性物質」です。放射性物質は自ら安定した物質に変化します。
この変化に係る時間を「半減期」などという言葉で表しています。安定した物質になるということは、
別の物質に変化したことになり、元の物質が半分になる時間が半減期です。

この変化を「放射性崩壊」といい、崩壊の仕組みは幾種かあります。「弱い相互作用」で説明できる崩壊である「ベータ崩壊」は、
中性子が陽子に変化する崩壊です。この時、陽子が陽電気となるため陰電気(マイナス電気)である電子を放出します。
同時に「ニュートリノ」も放出します。つまり、ベータ崩壊により「水素イオン」が出現したことになります。

原子

電流は電子の流れですが、電子の放射ではありません。(正確には電子の流れの逆方向を電流と言います。)電子の放射(放出)が
ベータ線という放射線です。

質量にはマイナスはありません。ニュートリノの質量は近年「0ではない」事が確認されました。
つまり、質量はあるのですが、極めて小さな質量です。
したがって、中性子がベータ崩壊したときの陽子と電子を集めてもニュートリノ分の質量が減っています。
ニュートリノは放射されたあと戻すことはできません。つまり、中性子から陽子への変化は起こりますが、逆は存在しない現象です。

ここでは、「弱い相互作用」の効果に「ベータ崩壊」がある。
次回は、「強い」相互作用です。